今週から来週にかけて窯焚き続きです。
今晩も素焼きをしながら次の窯に向けサインを入れる作業をしています。
昨日窯出ししたのですが、今回は久しぶりに失敗の窯でした。
外出の予定が迫っていて、いつもより昇温のペースを上げてしまったこと、
釉薬を掛けたばかりで湿気をたくさん含んだ状態で焚き始めたことが原因かなと思います...。
私の制作には即興で作るものや、アドリブを利かせたものはほとんどなく
基本としているのは反復して作るということです。
同じカタチや同じ質のものを反復して作り続けることは実は簡単ではありません。
ロクロで全く同じカタチ、重さのものを作るのはとても難しいですし
土や釉薬原料の質が一つでも変われば、出来上がりの質にも大なり小なり影響が出ます。
窯焚きも同じで、なるべく同じ条件で焚かないと違ったものができてしまいます。
(もちろん多少条件が変わっても大丈夫なときもあります)
例えば量産陶磁器は何千、何万というロットで同じカタチと質が要求されますが
それらはたくさんの職人の技術が合わさってできています。
デザイナーはもちろん、設計図から型を作る職人、成形の職人、絵付けや施釉の職人などなど...
大まかに挙げた以外にもたくさんの専門の職人が関わって保たれているそうです。
量産陶磁器って実はすごいなって思います。
話が逸れましたが、
同じものを反復して作るというのはタイヘンな技術だと思っています。
新しいものにもどんどん挑戦して、独自のものが作れるようになりたいですが
職人としての気質も持った作家でもありたいなと思います。
失敗をしてから反省の巻。